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suzukiyou blog

建築設計とかpythonとかその辺をとりあえずする

空調負荷計算・エネルギーシュミレーターの件

いかがですか。わたしはいかがです。さて間が空きました。





私はなんかpython関係やら建築関係やらいろいろしておりましたが、まとめると以下の様になる。

  • RDBへのオブジェクトマッパ(SQLAlchemy)
  • 3D画像処理等(OpenGLOpenCV)
  • 機械設備・電気設備の営繕仕様書とか集める
  • DXF・DWG・JWCなどCADを調べる
  • 回路網計算を調べる

空調負荷計算・エネルギーシュミレーターについての適当な所感を書いてリンク貼っときます。

概算法

平米何Wとか言ってざっくりやるやつ。根拠資料としては営繕の建築設備計画基準となる。テクノ菱和のハンドブックにも書いてる。
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最大熱負荷計算

営繕の建築設備設計に載ってる計算法で、これも根拠資料としては営繕の建築設備設計基準です。
https://www.amazon.co.jp/建築設備設計基準-平成27年版-公共建築協会/dp/4908525005/
空調衛生工学会出版の設計用最大熱負荷計算法という書籍がよくまとまっている。(絶版ですけど)
https://www.amazon.co.jp/dp/4874180108
今手元にないのであれなんですが、概要としては実効温度差(ETD)による近似をした標準外気温を用いる。夏季は4つの時間帯の実効温度差、冬季は1つの温度差による計算、だったと思う。またなんか微妙に公開されている実効温度差の地点数が少ないので、関西だったら京都でも兵庫でも全部大阪のETDみたいな計算をしていてほんとうに正しいのかよ、という気持ちになる。

エクセルで適当に書式作ってやれよ程度のもの。それでも多くの物件に関してはこれで十分でしょう。様式がA4で収まるのでよい。

ところでテクノ菱和のハンドブック、第2版と第4版持ってるんですが、第4版だいぶ情報量減った感じする。例えば風のあたり具合による空気の熱伝達率の変化のグラフとかが消えた。SI単位系になったのはいいことですが。

HASPEE

試して学ぶ熱負荷HASPEE ~新最大熱負荷計算法~ サポートページ
最大熱負荷計算のちょっとリッチになったバージョン。エクセルファイルで配布中。
設計用外気温度として設計用拡張アメダスデータ5種(夏季h-t,Jc-t,Js-t、冬季t-x,t-Jh)が国内842地点分収録などとてもうれしい。また壁とかガラスとかのデータ、人体負荷のデータとかもついてる。csv形式だし。計算も24時間x5種を行う。蓄熱負荷等に関しても一応はある。様式がやや気に入らないというのが難点。

HASP/ACLD/ACSS系

参考:
HASP(動的熱負荷計算・空調システム計算プログラム)ダウンロード
http://news-sv.aij.or.jp/kankyo/s13/OLDHP/inooka.pdf
https://www.chuden.co.jp/resource/corporate/news_112_N11229.pdf
国産シュミレーターで最近NewHASPが無償公開されている。歴史は古く、FORTRAN製。正直ソース見ても全く追い切れない。
hogehogeして気象データを年間1時間毎に突っ込むと、三角波近似で熱負荷応答を解いてくれる。現在室温と設定室温を一緒にしない。例えば設定温度から多少外れても許容されうる室内温度なら過負荷ではない、という感じになる。入力の様式はカード式の時の名残があり、クソそのものです。HASP/ACLDにより、熱負荷を計算し、ACSSを連成して機器運転状態と消費エネルギー・間欠負荷等まで計算できる。
これの入力はマジで職人芸だろ、という感じしかしない。出来ないことはないが、厳しい。

HVACSIM+(J)

http://www7a.biglobe.ne.jp/~nob_naka/jc.htm
名大中原研などに輸入・開発されたという。コミュニティがクローズっていうか、現状ウェブページもメンテナンスされてないようだし、一応申込を行えば郵送されるらしいが、私はしてません……。今ほんとにあるのかなって思う。

EESLISM

EESLISM - Udagawa Lab
工学院大学宇田川研製のソルバ。これには同富樫研のGUIフロントエンドがある。
http://www.hvacsimulator.net/
あと富樫准教授の博士論文とかが見れる。
DSpace at Waseda University: 建築設備シミュレーションソフトウェアの継続的開発法に関する研究
機器モデリングや各室連成計算等ができる。重要なのはC++及びC#開発だ、ということです。つまりOOP
あと富樫准教授の博論は多分配布のEESLISMには実装されて無いんだとは思うが、空調シュミレーターのソフトウェア開発としては参考になるところが多い。

MICRO-PEAK

MICRO-PEAK/2010 | 建築設備技術者協会-JABMEE-
これは使ったこと無いしあんまり内容も調べてないのでよくわからないが、なんとなく「15分単位での熱負荷シュミレーションが可能」「機器モデリングとかは無し」という感じに見える。5種類の外気温度データを収録とのこと。HASPEEもそうだったしBESTもそうなんですが、この拡張アメダス気象データがこれからテンプレになりそうかな、という気持ちです。

BEST

The BEST Program 【ザ・ベスト・プログラム】 建築物総合エネルギーシミュレーションツール
省エネ計画書|The BEST Program 【ザ・ベスト・プログラム】
多分日本で最も高品質な建築物消費エネルギーシュミレーターと思われる。とてもじゃないがサンデープログラマには手が出ないですね。
JAVA製で、アジャイルソフトウェア開発。データは現状のところXMLJPAを利用したパースをしているとのこと。
解説書理論編がとても詳しいので一読されたし。空調システムの連成計算は線形もしくは非線形多元連立方程式を解くか、常微分方程式を解くかを要求される時間間隔により最適方法を選ぶ形になっている。機器モデリングがちょっと特徴的で、参考書に説明がある。ファン・ポンプ類などは物理モデル(P=(n/n0)^3とか)の他の文献でもよく見る感じのモデリングをしているのですが、熱源機とかが例えばメーカーの技術資料に載っている付表をそのまま使うようになっていて、これを統計モデルと呼んでいる。実際これを野良で組もうと思うと辛さがある。(それでOpenCVをやりましょうねという動機となる)

欲望

Pythonねーのかよ!的なもの。Pythonの建築系ライブラリ、調べた限りで殆ど無い。(BACnetとかのライブラリはある)どういうことだ。あると思ったのになーというのが感想です。まあ実際パフォーマンス上良くないのだろうという気持ちしか無い。出来んことはなさそう。